黒部五郎岳


2022年8月9日~11日 黒部五郎岳

予定では雲の平から黒部五郎岳の周回であったが、天候が悪く、日程調整を試みるも、人気の夏山シーズン、今度はテン場の予約が取れない。結局、当初の予定より2日早めて2泊3日で黒部五郎岳をピストンすることとなった。

初日の太郎平小屋まではまずまずのお天気。薬師岳もよく見えた。会で新調してもらったテントを設営し、1日目の食事を作る。水が豊富なので助かる。今晩のメニューは手作りのドライ野菜と味噌たっぷりのつくねのお鍋。お腹いっぱい食べて、翌日以降の晴天を祈りつつ就寝した。

2日目、雨は降らないまでも、どんよりとガスの多い朝となった。晴れていれば素敵なお花畑だろうなと恨めしく思いつつ、北ノ俣岳では強風にあおられ、ゴロゴロした岩場を慎重に通過した。「almost there」って誰かが言ったけど、なかなか黒部五郎岳の肩に着かない。やっとこたどり着き荷物をデポして山頂へ。予想通り山頂でも眺望はない。残念。でも、カールに降りると、少し晴れ間がのぞいて向かいの雲の平がうっすら見えたり、雪渓が見えたりした時はほんの少し元気が出た。それでも、黒部五郎小舎まではまだまだ遠い。結局、11時間近くかかって2日目のテン場に到着した。手際よくテントを設営して、2日目の献立、カレー作りに取り掛かる。N大先輩手作りのぺミカン、初めて見ました。あんずのピューレ、ドライトマトで煮込んだカレーは絶品、デザートにわらびもちも作って下さり、大満足でした。明日はもっと長丁場、お願い、晴れて!!と念じつつ、疲れていたからか、いつの間にか眠ってしまった。

3日目、無情にもテントを打ち付ける雨音で目が覚めた。2時半。予定より30分早く起床、雨の止み間にテントを撤収して早々に出発することになった。雨の降る中、幻想的なカールを通過、聞こえはいいが、テンションは上がらない。濡れたテントは重く、ザックの紐が肩に食い込む。今日は12時間以上の行程になるのは必至、とにかく歩を進めなくては。すると中俣乗越辺りから、まるで掃除機で吸い取るように雲が消えていき、どんより暗かった稜線がみるみるうちに明るくなって景色がはっきり見えてきた。水晶岳、鷲羽岳もくっきり。これまでの辛い山行とは一変、気持ちのいい稜線歩きとなった。そして太郎平小屋の赤い屋根が見えてきて、しばし休憩、ここでは黒部五郎岳の山容もはっきり見ることが出来た。終わりよければすべて良し、言葉通りになるように最後まで慎重に歩きたい。
ここまで来たら登山口の折立はもうすぐ。結局13時間近く歩き、無事に帰洛することが出来ました。往復運転し、綿密に計画してくださったIリーダー、経験豊富でいろいろなアドバイスをくださったN大先輩、今回もいろいろ勉強させていただきました。ありがとうございました。(Y.S)

gpxトラックデータ(zipを解凍してください)国土地理院の電子地形図(タイル)にGPSトラックデータを追記して掲載

 

                                                          担当:Y.S


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