万路越え 海津大崎と清水の桜


2017年4月12日 万路越え 海津大崎と清水の桜

数日続いた菜種梅雨により1日延期したが、肌寒くてほんのり暖かい花見日和の例会でした。古来敦賀港に陸揚げされた海産物は塩津街道からの塩津港、また大浦街道からの大浦港、愛発(あらち)越えからの海津港より琵琶湖に運ばれた。愛発越えは七里半越えとも呼ばれ、西近江路、現在の国道161号と重なっている。塩津街道の向こう、北国街道と七里半越えを東西につなぐのが、権現坂と万路越えで、古くからの重要な峠道であった。
9:20追坂(おっさか)峠道の駅から狭い谷沿いを登り詰めると、10:30お地蔵様が納められた小さな祠のある峠に着く。海津大崎は此処から稜線上を南へ行けば良いのだか、この辺り、杉の植林地で良く手入れされており、作業のための踏み跡が至る所に走っている。
幾度か踏み跡を間違えて11:30四等三角点峯山(532m)に到着。12:10竹生島を正面に、電波反射板のある展望所で昼食と集合写真。13:20最高点の二等三角点東山(595m)に到着した、続いて大前山(483m)まで進む。少し降りたところに南向と南西向きの尾根に別れる目印の黄色テープがある。このまま南に進むと海津大崎のトンネルの上に出るのだが、分岐点から右に行くと、大前(おおさき)神社の赤い鳥居前に出た。此処は海津天神の奥社で湖岸から登山道があるのだが、人によっては4回目にやっと辿り着いたという森の中に隠れた所在地不明の社である。
大前神社登拝道があるとすれば、海津天神の方向だがよくわからない。広い尾根を慎重に降りて行くと、見晴らしの良い場所でかなりの樹齢と思われる山桜に出合った。真っ青な空、琵琶湖の湖面をバックにして高さ枝幅とも10m以上ありそうだ。この山桜にしろ大前神社にしろ、来ようとしても再び辿り着けるのかわからない。14:40車の行交う桜並木、登拝口より少し東に出たようだ。そのまま大崎寺本堂まで登り、奥三社から琵琶湖に降りる。此処から湖岸沿いに行くと、見ごたえのある桜広場があり、一旦解散する。この後琵琶湖岸の桜並木を眺めながら遊歩道を進む。
国道を渡り、七里半越えの旧道に入って16:10ようやく姿形とも湧き立つように枝を広げた「清水の桜」の前に立った。
海津大崎の桜、清水の桜とも満開であった。 同時に二つの桜の満開に出合うことはあまり無いのに加えて、朱色鳥居の大前神社と素晴らしい山桜を楽しむことができ、何だか幸運が重なったような山行でした。
                            Mr. Ohni Ken

万路越え 峠で祈る 苔地蔵
海津の 尾根に 山桜咲く
(金魚)


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